AMWAY(アムウェイ)
これは
① 最近私が勧誘されているものであり
② 評判の悪いものであり(この単語を聞いただけで眉をしかめる人がすくなくない)
③ ビジネスチャンスを与えてくれるものであるらしく、
③ 製品自体はいいらしい(?)
というものである。
私がこの記事を書く理由は、
① あまりに何度も勧誘されて、いろいろと聞かされたので、考えてみたいと思ったこと
② 誤解がある部分は、解いてみたいということ
③ おそらく私は勧誘に負けて、登録をすることになるだろうから、もしこの記事を読んで私から話を聞きたいという人が現れたら、ラッキーだというちょっとした欲
の3点からである。
なお、念のため書いておくが、私の知識は、勧誘者から聞いた話と、私が考えたことだけであるから、誤りがあるかもしれない。
第1 アムウェイの概要
1 ビジネスモデルは何か
要するに紹介ビジネスである。
アムウェイの商品を売り込む、そしてそれを買ってもらうわけだ。
買ってもらえれば、紹介料が手に入る。
やっていることは、普通の商社と同じである。
2 会社のコンセプトは何か
これは、「すべての人にビジネスチャンスを」ということらしい。
普段使っている商品(化粧品、歯ブラシ、浄水器、鍋・・・)をアムウェイ商品に変えましょう、と人にすすめるだけだから、誰でもできる、というわけだ。
このコンセプトは、後からまた出てくるので、ちょっと覚えておいてもらいたい。
3 商品について
商品自体はどうやらいいものらしい。
私がきいたのは、タイでの洪水の際に、飲み水がなくなったため、アムウェイの浄水器を設置して飲み水を作り出したという。
実際に飲んでみて、確かにおいしかった。
他の浄水器との性能の違いは、はっきりはしないけれども・・・
4 私の考察
ビジネスモデルに関する私の感想は、
まあまあ良くできているのかな
というものである。
いいところは、
① 商品の性能がいいこと
(特に無添加の商品、調味料などを扱っており、健康志向の人にとっては、かなり気になる。それに、実際に商品を使っている人は、特に女性が相当きれい。
そもそも美しいということもあるのだろうが、それ以上に、健康的で、また、健康に意識を向けているという感じがでている)
② 日用品を扱っていること
普段使うものなら、よりいい方がいいでしょう、というのが売り文句だ。それに長い目で見れば経済的だということもよく言われる。
そこにうそはないように思う。
では悪い点は何か。
それはアマゾンなどで買えることである。
これが、ビジネスプランとしてはネックだ。
登録するというハードルは、精神的に重いものがある。
それよりも、簡単にアマゾンで買って試してみようという人の方が、よほど自然だ。
知人はこれを
「あとくされがない」
と表現していたが、その通りだろう。
ただし、金額的に登録した方がメリットがあることもあり、またカタログなどをみることもできるので、絶対に登録しないということでもないだろう。
第2 悪い評判について
アムウェイについては、かわいそうになるぐらい悪い評判があるので、その真偽を考察してみたい
1 在庫を抱えることになるorノルマがある
これは、基本的には誤りである。
在庫は抱えることがなく、ノルマもない。
いくら売ろうと、全く売買しなくても、自由である。
少なくとも私はそう聞いている。
では、なぜこんなことが言われるのか。
それは、
「各自が設定した目標のために、売り上げを上げようと頑張るから」
である。
つまり、
「今月は〇〇円売ろう」
と目標を立てた人は、
その目標を達成するために、懸命に売ろうとする。その姿が、あたかもノルマがあるかのように見えるのである。
また、その人にとっては、その目標が、ノルマともいえるわけだ。
では、なぜそのような目標を立てるのか。
それは、細かくは知らないが、とにかくその売上達成に応じて、その人にボーナスが入るからである。
2 友達をなくす
これも、真実と虚偽が入り混じった話である。
アムウェイの基本は口コミ、
「これいいよ、使ってみたら」
「ありがとう、じゃあ、試してみるよ」
これが基本である。
ここに、友達をなくす可能性は基本的にはない。
しかし、いくつか、悩ましい点がある。
① 友達にすすめることで、それが自分の利益につながってしまう
② そのため、その人のためにすすめているのか、自分のためにすすめているのか、わかりにくくなる
③ しかも、すすめる人にとっては上に書いたような目標(≒ノルマ)を達成したい希望がある
こういう事情が入ると、かなり感じの悪いすすめ方をする人もいるだろう。
そういうすすめ方をした人が、友達から敬遠されることは、自然なことだ。
そういうすすめ方をしようと思う人にとっては、
「友達をなくす」
ということが、当てはまるだろう。
3 上が吸い上げるシステム(≒ねずみ講)
これは正しい面があると思う。
AがBを紹介し、BがCを紹介した場合にAにも一定の実入りがある。
ただし、このこと自体が悪いかと言われると、私はそうは思わない。
上が吸い上げるシステムは、ほとんど社会のいたるところで見られる現象だ。
むしろ問題は、BはAに実入りが入ることで、どれぐらい利益が減るのか、である。Aが何もしなくてもB以上に利益を得るようなシステムであって初めて、悪いシステム、といえるのではないだろうか。
なお、ねずみ講というのをあまりよく知らないので何とも言えないが、
60年続いていることから言えることは
「システム自体が破たんするようにはできていないようだ」
ということである。
一方のねずみ講は、私のイメージでは、いずれ破たんするようにできている、ということだったと思う。
4 もはや儲からない(⇔いつまでも紹介し続けなければならない)
これも聞いたが、これは上の3につながる問題だ。
細かい数字はよく知らないが、人を紹介できる人ならば、儲からないということはない。
どれだけ人を紹介し、どれだけの売上を達成できれば、どれだけの金額が得られるか、ということは明らかになっているので、それが高いと感じるか、安いと感じるか、というだけの問題だ。
ところで、「いつまでも紹介しなければならない」という言葉を⇔で書いたのは理由がある。
A→B→C→Dとなって照会が続いた場合、ある売り上げ達成時点で、Aは全く実入りがなくなることがある。
それはそれで、手当てがされているのだが、ここで言いたいのは、Aに実入りがなくなるということは、当然BorCが実入りが多いということだ。
つまり、
上が実入りを得るとしても、それはなくなることが予定されている、
ということが言いたいのだ。
このことは、
「もはや儲からない」
という言葉を否定していると思う。
先に始めた人が有利であっても、やっていくうちに上に利益が入らなくなる時点が来るのだから。
第3 私の考察
1 欠点について
なんとなく、アムウェイの信者のようだと思われるのではと心配だが、今のところ、私は公平に書いているつもりである。
では私の考える問題点を述べていこう。
(1) 紹介できるのか!?
私の考える限り、これが一番の問題である。
だいたい、人が人に、商品を紹介するのはかなり難しい。
自分のことを考えてみても、紹介したことなんか、ほとんどないぞ!
しかも、アムウェイという悪いイメージと、自分の利益を図っているという面を乗り越えられるのか!?
私はこれに対する答えは、
「使う」
ということと
「売らない」
ということだと思う。
まず「使う」というのは、商品の良さを感じることであり、もし商品の良さが感じられなければ、あきらめた方がいい。
私は
「すべての商品について感動がついてくる」
「だからすごいんだ」
と言われたとき、あきれて言葉が出なかった。
「そんなわけあるか!」
という心の声が出た。
「売らない」というのは、強く勧めないということでもある。
売ることを目的にしている人は、はっきり言って魅力がない。
「どうせ、自分に買わせたいと思っているんでしょ!」
そう思われて、何言われても頭に入ってこなくなるからだ。
そういう営業は本当に多い。
でもたまに、
「買っても買わなくてもいいけど、私には本当にいい商品だった。よかったら使ってみたら。きっと、あなたにとってもいい商品だから」
といってくれる人がいて、
しかもその言葉が嘘に思えない人、そういう人がいる。
その人にとっても利益になるのだろうけれど、
少なくとも自分の眼では
「自分のために」
いってくれていると思える人、そういう人がいる。
もしそういう人からなら、
「試してみようかな」
と私は思う。
もっとも、そんなやり方で、たくさんの人が商品を買うのかな、と思うのではないだろうか。
もちろん、やっていない私は分からないが、
アムウェイでうまくやっている人が話しているのを聞いてみると、
結構、そんな感じで、
「とってもいいから是非どうぞ、よかったら」
というスタンスのようであった。
人の髪が傷んでいるのを見ると
「ああ、私がいい商品を紹介していないから・・・」
と申し訳なく思うらしい。
どこまで本当かはわからないが、私はきっと心から思っているのだと信じている。
2 長所について
(1)資産形成
紹介の問題を仮にクリアできたとすれば、これは心強い資産形成であることは間違いない。
毎月、自分の紹介した人々が商品を使うだけで、一定の収入が入ってくるのだから。
(2)仲間の問題
これは、一緒にこのビジネスをやる仲間ができるということのようだ。
「そんなきれいごとを」
と思われるだろう。
私もそう思った。
でも、単なるきれいごとではないかもしれないと思う点がある。
① この話をしていた人(勧誘者)は、本当にそう思っているようだった
② その勧誘者に勧誘されて、登録した人も、コミュニティにひかれたと話していた
③ 自分の経験から、同じ目的をもって何かをしようとしているグループ(部活等)では、単なる友人というよりも、目的がある分、一体感も感じられ、場合によってはより居心地の良い空間を持つことができる
(3)ビジネスチャンス
勧誘者に勧誘された人は一体なぜ、登録したのだろうか。
その理由が、私にはとても興味深いものだった。
① ある人は、金融機関の営業をしていた。
しかし、いくら売っても、全く自分の利益にはつながらなかった。それで、売るには売るが、やりがいはなかった。
何かしたいとは思っていた。
でも、手段がなかった。
だから、このビジネスを聞いたとき、やってみたいと思った。
② ある人は、仕事をしていたが、10年後の自分の姿が、先輩を見てわかった。給料の数万しか違わない。
それで、何かしないといけないと思った。
③ ある人は、建築関係の仕事をしていたが独立するには1000万円以上の資金が必要になる。それでうまくいく保証もない。
それで、資金のいらないこのビジネスに魅力を感じた。
こういう話を聞いていると思ったのは、
「頑張りたいけど、どう頑張ればいいのかわからない」
という気持ちだ。
私は社会の在り方をいまだによくわかっていないから、この気持ちが正当なのかどうかわからない。
人によっては、「それは今いる場所でのやり方がわかっていないだけだ」
というかもしれない。
その通りなのかもしれない。
でも、とりあえず私は、
「頑張りたいけど、どう頑張ればいいのかわからない(頑張る場所がない)」
と言っている人には、何かしたいという気持ちがあるのだと感じた。
そして、それをとにかく形にしてくれるシステム、
それがアムウェイなのではないかと思った。
そういうシステムに、魅力を感じる人は少なくないのではと思う。