ある女性。離婚をして、それからずっと一人で子育てをしてきた。決して楽な生活ではない。
別れた夫から養育費をもらうこともなく、離婚に際して財産分与を請求することもなく、生活していた。
その後、体調を崩し、別れた夫から何かもらうことはできないかと思った。
しかし、離婚からずいぶん経ってしまったので、もはや請求できるものはほとんどない。
こういう話は、別に珍しくないのかもしれないが、しかしやはりなんとなくさびしいような、落ち着かない気持ちにさせられる。
もう少し別れた夫から、もらうべきものをもらっておけば、もっと楽に、生活できただろう。
それを、あえてしないというのならそれでもいいが、何となく、よくわからないままに請求せず、時が流れてしまった・・・
もう少し、何かできていたら・・・そう思う。
話は飛ぶが、
「事業をしたいなあ」
と思う人は、私だけではないだろう。
「でも何をしたらいいかわからないなあ」
と思う人も私だけではないだろう。
「なにか、価値を生み出せればいいのだが」
とは思うものの、その方法も、生み出すべき価値も、わからない。
ただ、上の女性のような人を見ると、何かしてあげられる人がいることは分かる。
そこに、価値の創造のヒントがあるようには思うのである。